旧麻生鉱業ビル きゅうあそうこうぎょうびる

場所北九州市若松区本町1丁目 »Google MAP
用途事務所
設計
施工者
完成昭和11年(1936)
構造
階数2階建
面積

旧麻生鉱業ビルは、昭和11年に竣工の木造2階建てで筑豊の炭鉱から掘り出された石炭の積み出し港である若松港の全盛時に建築されています。道路に合わせて約117度の「く」の字の平面を持ち、角部を丸くして玄関を開いており、表側の壁面は225×60mmの大きなタイル張り、裏側は板張りで、異なるファサード(外観)を持っています。4連の窓と小庇で水平を強調し、頂部の3本の櫛のような飾りが垂直を強調することで、中心のアクセントとなっています。内部の事務所は1階入り口に大きなカウンターがあり、石炭ボイラーで全室にスチームを通し、当時としては画期的な床暖房が整備されていました。玄関脇の柱は抵抗なく内部に導かれるよう曲線となっています。
若松洞海湾沿いの南海岸地区には石炭産業華やかりしころの建物が多数残っています。旧古川鉱業ビルと並んで、旧麻生鉱業ビルは若松南海岸通り街並を形成する重要な建物ですが、街並のキーになる旧古川鉱業ビルは保存運動により保存が決まりましたが、旧麻生鉱業ビルは存続が危ぶまれています。華やかな外観の旧古川鉱業ビルの隣で曲面のしなやかさを持つ旧麻生鉱業ビルも価値がある建物だと思います。